Le Comptoir des Régions(ル・コントワール・ドゥ・レジオン)

フランス料理を隠れ家で

明るい色の外壁にオリーブの木が南仏の日差しを連想させる。住宅用建物の1階をリノベーションしたこぢんまりとしたお店は、友人の家に招かれたような親しさで迎えてくれる。

路地の良さは「人通りの少ない奥まったところ」と、オーナーシェフ。
外界の賑やかさの届かない、ゆっくりお喋りを楽しめる空間が心地いい。壁面を占める19世紀のフランス風の大きなデザインポスターは、フランス系のホテルで修業後、働いていたお店から貰ったものだそう。下町情緒のにじむイラストは、千住のイラストレーター・なかだえり筆。オーナーがお気に入りを毎年1枚ずつ増やしているそうだ。

1人で調理するためこだわったというカウンターは、フランス語で「コントワール」。その名の通り、フレンチを堅苦しくなくいただけるのが魅力だ。ワインセラーから直接ワインを選べるので、お気に入りを見つけてみては。

Le Comptoir des Régions(ル・コントワール・ドゥ・レジオン)/足立区千住2-28 1F
【TEL】03-6806-2258
【定休日】月曜・第2火曜
【営業時間】ランチ:水〜日12:00〜15:00(L.O.13:30)、ディナー:火〜日18:00〜23:00(L.O.22:00)
【おすすめ】カニのタルタルを詰めたトマト¥1600、ランチコース¥2500〜、ディナー¥5000〜、樽生琥珀エビス、ワイン
【席数】カウンター5席、テーブル12席

ビストロ オオカミ

広々とした南欧風の開放空間

コテ跡の残る白壁に板張りの床と天井が、南欧風の陽気で明るい雰囲気を創り出す。

スーパーの別館だった建物は広々として開放感たっぷり。「坂の途中の飲食店好き」のオーナーが惚れ込み、3年半前にオープン。
全て自分たちで手がけた内装は、木のぬくもりにこだわり、テーブルやカウンターなど隋所に木材が使われている。崩れかけた壁をイメージしたバーカウンターもユニークだ。

料理はカジュアルなフレンチ&イタリアンでコースも。ソフトドリンクが多彩で、ドクターペッパーなど昭和テイストのものもあるのが楽しい。路地の魅力は、お店の人曰く「お客さんが発見した時の喜びを持ってきてくれるのが、もてなす方も嬉しい」。

お店の場所を覚えられない人もいるそうだが、毎回宝探し気分が味わえて新鮮かも?
訪れる道筋で、新しい何かが見つけられるかもしれない。

ビストロ オオカミ/足立区千住3-57-2
【TEL】03-3870-8070
【定休日】月曜(祝日の場合火曜)
【営業時間】17:00〜25:00(L.O.24:00、ドリンクL.O.24:30)
【おすすめ】国産ムール貝の白ワイン蒸し¥1250、ワイン60種類以上、ソフトドリンク多数
【席数】テーブル30席、カウンター14席(予約か21:00以降が確実)

JAZZ SPOT Bird Land

一丁目路地裏店のパイオニア!?

15年前に開店した当時、界隈はスナックやラブホテルなどが並び建つ「裏通り」だった。やがて昼間はカフェ、夜はジャズバーという形体に新たな客層が集うように。続いてぽつぽつとカフェやイタリアンができ、今のようなちょっとした名物通りとなってきた。だからバードランドはパイオニア的存在。

昔は、お店の裏や二階に住んでいる人も多かったそうだ。
「住んでいるのは最近は自分ぐらいかな」と、ちょっぴりさびしげに店長の森川さんは言う。

店内の設えはすべて森川店主がデザイン。
スツールはフランス製、テーブル席の椅子は国産、と店内随所にこだわりが見える。以前、隣の建物と一体だったのを分断したそうで、なんと店内に大黒柱はない。ただ、東日本大震災のときは揺れの方向のせいかほとんど被害はなかったとか。

森川店長は「最近は、お客さんがおじさんばっかりなんだよねえ」とぼやくが、なかなかどうして、週2回開くライブは、毎回大盛況だ。ラッキーだと、店長自らベースを弾く姿が見られるかもしれない。

JAZZ SPOT Bird Land/足立区千住1-31-8
【TEL】03-3888-1130
【定休日】日曜
【営業時間】15:00〜17:00(CafeTime),20:00〜1:00
【おすすめ】ジャズライブCharge\3,000(学生\2,000)→Charge\2,800(学生\1,800~)

あさり食堂

自宅の居間みたいな空間

まるで我が家に帰ってきたかのような、ホッとする雰囲気の店内。

ただ、ときどき内装を変えているので、この前来たときとは違う!という場合も。
それがまた楽しみでもある。そんななか天井の梁や柱などは、以前の建物に使われていたそのままのもの。よく使い込まれた味わいがある。

路地にあるということで、お店の出来た12、3年前は人通りも少なかったそうだが、近隣にお店が出来てきて、だんだんと賑わいを見せるようになった。
昨今では、ランチタイムにわざわざ探し当ててやってくるお客様もいるそう。「お客様の『やっと見つけた』という歓声がうれしいですね」と當山鯉一店長。

どこか懐かしさを感じさせる味わいのメニューは、ほとんどが店長考案とのこと。
一番人気は、卵とからめて頂く「牛スジと大根の味噌赤ワイン煮 温泉玉子添え」だ。

あさり食堂/足立区千住1-34-8
【TEL】03-3870-0653
【定休日】日・年末年始
【営業時間】11:30~15:00、18:00~24:00
【おすすめ】牛スジと大根の味噌赤ワイン煮 温泉玉子添え¥580、スパークリングワイン¥480〜

Rotisserie inn千住

路地裏に見つけたチキンと遊び心

飲み屋がギュッと詰まった路地「毎日通り飲食店街」に、カントリー風の店舗が不思議と似合う。

フランス語でローストを意味する“ロティサリー”チキンを広めようと、千住在住経験のあるオーナーが3年前にオープンした。
元スナックの細長い店を、「いかにお金をかけずに、ハンドメイドで作りこんでいけるか」とリフォーム。プレミア感あるモノクロ写真やランプなどが洒落た空間を演出。当時のままの厨房の壁に手書きされたメニューも味わいがある。

「誰しも自分だけの隠れ家が欲しい。男性は特に強いのでは」というオーナーの遊び心が随所に。
入口足元の鳥の足跡や、店名のイニシャルR+鶏モモをデザインしたロゴマークにも注目。フードメインのチキンは約1時間かけてじっくり焼くので、余分な脂が落ちて皮はパリッ、身はジューシーでヘルシー。他にもフードメニューは充実。ビーツが原料のフランス産焼酎「パリ野郎」は名前だけで楽しく酔えそうだ。

Rotisserie in千住(ロティサリーイン千住)/足立区千住3-58 毎日通り飲食店街
【TEL】090-5768-1100
【定休日】火曜
【営業時間】18:00〜翌朝5:00(フードL.O.3:00)
【おすすめ】1羽まるごとホールチキン(3〜4人前)¥2300、1/4チキン、パスタ(チキンはテイクアウトOK)、フランス産焼酎「パリ野郎」、ワイン
【席数】カウンター8席