千住はよく頑張っている町だとおもいます。常日頃言っている、「アツアツのコロッケが一個買える町」が今も生きています。
とくに一本裏の道が栄えているのは素敵です。住民に迷惑をかけないことが前提ですが。
なぜ裏道が栄えたか。千住の路地には行き止まりがない、という江戸時代以来の町づくりの原則が生きているからです。このような原則は,外さないようにみんなで注意が必要です。
町家の再生についても同じです。近頃よく見られる、仕舞屋(しもたや)に土足で入れ、天井を外して小屋裏を見せる、は原則を逸脱しており反対です。きちんとした座敷で天井を張らないことはあリません。日本建築の基本を無視して,適当に改造するのは、歴史の消費にしかなりません。営業力や企画力のある方たちが、そのようなことをなさっているのがとても気に掛かります。歴史や文化は消費するものではなく、後世へ受け継ぐものです。「自然は祖先から受け継いだものではない。まだ見ぬ子孫から借りているものである」(アメリカ原住民の言葉)。
大型スーパーが駅前に進出し、儲からなくなったら撤退し、廃墟化する。地方都市ばかりでなく柏なども同様です。最近の吞み屋チェーンも同じ道を歩みそうで不安です。地元資本の再生が重要と感じます。