2014/11/09 第4回千住いえまち主催まち歩き
千住いえまち × ギャラクシティ 『千住こども探検隊』報告
日時:2014年11月9日 10:00〜16:00
集合場所:北千住駅西口交番前
参加人数:子供14名 保護者9名 スタッフ14名 計38名
私達、千住いえまちにとって始めての試みである、こども達を対象としたまち歩き。
ギャラクシティさんから何か一緒にイベントができないか、と誘って頂いた事が契機で、企画・実現することとなりました。

担当者もこども達とのまち歩きは始めてなので、準備に時間をかけてきました。前日の天気予報では午前中は何とか曇り、午後は雨が降りそうとの事。ところが翌朝、千寿本町小学校への荷物の搬入を終えて、さあ集合場所へ向かおうと外に出てみるとなんと雨。それでも、まち歩きが始まるまでに止めば良いんだ、と自分に云い聞かせ集合場所の北千住西口交番前に。 こども達も生憎の雨のなか、集合場所にぞくぞくと集まってきました。 予定通り10時にギャラクシティの山本さんの挨拶でいよいよイベントのスタートです。 簡単に今日一日のタイムスケジュール、千住のまちについての説明、まち歩きの注意、写真撮影に際してちょっとしたアドバイスを終えて、さあ3班に分かれてまち歩きに出ようと周囲をみると、何とさっきまでの雨が止んでいるではないですか。
『やったね!皆が良い子だから雨があがったよ~!』
『掛け声の練習するよ!』
『エイ!エイ!オー!!』(全員で)

と元気よく、まち歩き(探検)へと出発です。今回のポイントは、こども達一人一人にカメラを持ってもらって、まちの中でおもしろい事、気になる事を見つけたら何でも写真に撮ってもらいます。午後のワークショップではその写真から自分のお気に入りの写真を選んで自分だけの「千住おもしろ写真集」をつくります。また途中立ち寄る千住3丁目の本氷川神社では、境内のなかで自分の好きな絵を描いて絵葉書をつくります。さあ、大人の思惑通りにこども達は楽しんでくれるでしょうか。
2へ続く
千住らしい細い路地を歩きながら探検


まち歩きは3班に分かれてそれぞれ、横山家、なかだえりさんのアトリエ、本氷川神社のポイントを旧日光街道や千住らしい細い路地を歩きながら探検します。 横山家ではご当主の横山さんに内部へ案内して頂き、建物が万延元年(1860年)築であることや、当時は紙漉き問屋をしていた事、玄関の柱には戊辰戦争の際に逃げてきた彰義隊が、はらいせにつけた刀傷があることなどを子どもたちにお話ししてくれました。こども達も一緒に帯同している親御さんたちも150年前の商家の内部の太い柱や梁の力強さに関心した様子です。さらに敷地の奥に現存している辰巳の蔵の内部も見学させて頂きました。土蔵の蔵の厚い壁や閉じた時の密閉性を確保するため階段状に細工された分厚い観音開きの扉にこども達も関心していました。2階へとあがる急な階段もこども達にとっては楽しかったようです。




また、もと1階がスナックであった木造2階建ての住宅をリノベーションしてアトリエとして使っている、なかだえりさんのアトリエでもなかださんから子どもたちへお話をして頂きました。 お仕事で描かれているイラストを見せて頂き、千住内で建て替えたり、取り壊された古い建物から譲り受けた古いパーツがあちこちに、ちりばめられていること、1階のタイル貼りや2階の壁の左官塗り、障子紙に押された消しゴムハンコを子ども達も参加したワークショップで行った事などを聞きました。 特に1階にある、銭湯の下駄箱が気になっていたようで、自分の靴を脱いで、そこにいれて木札の鍵をかけて2階へあがって行く子もいました。
本氷川神社では、虹梁(こうりょう)に施された見事な彫刻のある旧社殿の正面や狛犬、石碑などを皆一生懸命描いていました。 途中の路地も千住のまち歩きには欠かせません。子ども達も生活感あふれる路地に配された植物にも興味をもったようです。 なんとか予定通りにまち歩きを終えて千寿本町小学校へゴール。ようやく皆でお昼ごはんです。
3へ続く


いよいよ、千住おもしろ写真集をつくる


お昼休憩の後は、自分だけの千住おもしろ写真集をつくるために、沢山撮った写真からお気入りの11枚を各自えらんで、台紙に自由に貼ってもらい、余白にはコメント、スケッチを描きこんでもらいました。各自の写真をプリントするまでの間の時間を使って、本氷川神社で描いた絵葉書の色付けもしてもらいました。まち歩きの途中で石黒の飴で買った飴を皆で食べながら、皆でワイワイ楽しい作業でした。

皆の作品が完成したところで、各班ごとに発表会を行いました。班の仲間に自分が印象に残ったことや撮った写真についての説明を一生懸命していました。子ども達の写真集には、各自が気になったポイントがダイレクトに出ていてとても面白い写真集ができました。こども達は、単純に面白い、興味がある、という事に引かれてシャッターを押していたようです。その結果できた写真集には、最近の千住の風景もあり、宿場町として栄えた頃の千住の風景も見られました。この時間が混在した千住のまちの風景を目の当たりにすることが、どの子ども達にとっても当たり前となって続いていく事が、千住いえまちの活動の目標の一つであることを改めて感じました。

終了後に子ども達と保護者の方に記入して頂いたアンケートの結果でも、普段あまり立ち入ることの出来ないところに入っていき、写真を撮った事はとても楽しかったようです。 もし次回があれば是非参加したいという意見も沢山頂く事ができたので、私達としても継続できれば良いと感じました。参加して下さった皆さん、ありがとうございました。
最後に、大事にされている建物の中に入れて頂き案内をして下さった、横山さん、なかださん 事前の打ち合わせから、様々な機材や道具の準備、当日のサポートに奔走して下さったギャラクシティの山本さんをはじめとするスタッフの皆さま本当にありがとうございました。
(千住いえまち/宮島 亨)
こちらもご覧ください。→ギャラクシティHP(イベントレポート)