まち歩きレポート

2015/11/29千住いえまち × ギャラクシティ 『千住こども探検隊』part2
「こども記者」による「発見!千住おもしろスポット!」

日時:2015年11月29日(日) 10:00~16:00
集合場所:北千住駅西口交番前
参加人数:子供11名

→【関連リンク】ギャラクシティHP(イベントレポート)

集合した北千住駅西口で、今日の子供達のミッションを説明。

 昨年、千住いえまちにとって始めて試みだった、こども達を対象としたまち歩き。
参加してくれた子供達や保護者の方からも好評を頂き、今年もギャラクシティこども未来創造館との共催で「千住こども探検隊 part2」を実施できることになりました。
10時に集合場所である、千住西口駅前交番に子供達は全員集合。秋晴れの気持ち良い天気の中、ギャラクシティの山本さんの挨拶からスタートです。
 今日の子供達は“記者”として、千住のまちの魅力を発見して、他の人に伝える事がミッションです。
 次に今日一日のタイムスケジュール、これから皆で歩く千住のまちについての説明をした後、“記者”の心構えとしてイラストレーターでライターでもある、いえまちのメンバーなかだえりさんから子供達にまちの中の好きなものや興味のあるものをイラストや文章で、人に伝える、ということについてのアドバイスがありました。さらに、やはりいえまちメンバーでカメラマンである加藤有紀さんからカメラの使い方、写真の撮り方についてもアドバイスをしてもらいました。

カメラマンの加藤さんからは写真の撮り方についてアドバイスをして頂きました。
イラストレーターのなかださんから“人に伝える”ことについてアドバイス。

 皆の『エイ!エイ!オー!!』の元気な掛け声から、まち歩きのスタートです。子供達は各々カメラを持って、まち歩きをしながら面白いこと、気になるものを見つけて、どんどん写真を撮っていきます。

早速、路地を進んで行き、中川園さんの蔵を激写。

 まち歩きのルートは千住5丁目の「横山家」、なかだえりさんのアトリエ「奈可多゛楼」、千住本町公園(たこ公園)の前に今年の9月からオープンした「たこテラス」の各ポイントを旧日光街道や千住らしい細い路地を歩きながら、まわって行きます。

横山家では八代目当主の横山恵章さんからお話を伺いました。

横山家に現存する立派な土蔵の蔵の内部を見せて頂きました。
八代目当主 横山恵章様より子供達にお話をして頂きました。

 建物が万延元年(1860年)築であること、代々「松屋」という地紙漉問屋を営まれていたこと、現在のガレージの柱には、戊辰戦争の際に逃げてきた彰義隊が、腹いせに付けた刀傷があることなどを話して頂きました。

1860年築の横山家。横山様と子供達の記念撮影。

 さらに敷地の奥にまわり込んで土蔵造りの辰巳の蔵の内部も案内して頂きました。子供達も保護者の方も江戸時代から続くその佇まいに関心しきりの様子でした。

2へ続く

センスのよいアトリエ!大人気!!

イラストレータのなかだえりさんから自身のお仕事の話しも伺いました。

 なかだえりさんのアトリエ「奈可多゛楼」は、およそ築50年の1階がスナックとして使われていた住宅をアトリエとしてリノベーションしたものです。
  内部には、なかださんが取り壊された建物などから譲り受けた照明器具や梯子や建具、サインなどのいろいろなパーツがセンス良く再利用されています。


建物の雰囲気にとても合った、2階の壁面の小物に子供達の一押しが集中!
銭湯で使われていた下駄箱に靴を入れて2階へ。

 子供達はそのおもちゃ箱のような内部に大興奮。
 銭湯から譲り受けた下駄箱に靴を入れて2階へあがっていきました。


旧日光街道に面した昔からの地割り一区画がそのまま公園となっている
本町公園(タコ公園)に向かいます。

車の少ない路地では猫達がのんびり暮らしています。
こちらは旧道沿いの立ち飲み屋「八古屋」さん。派手なイラストにやはり目がいきます。

立ち寄りポイントに向かうまでのルートは江戸時代から道幅も変わっていない旧日光街道や千住らしい生活感あふれる路地を歩いていきます。路地には猫がつきもの、子供達は千住の路地を知り尽くしている猫達に興味深々のようでした。

本氷川神社の旧社殿。唐破風の緻密な彫刻に子供達も関心しきりでした。
本氷川神社への参道に面している舟橋家。

誰でも自由に出入りできるコミュニティースペース

たこテラスで千住ヤッチャイ大の小日山さんに手作りの楽器の実演もして頂きました。
手作り楽器に大人も興味津々でした。

公園に面して子供だけでなく大人も含め誰でも自由に出入りできるコミュニティースペースと して週末中心に解放されている「たこテラス」。木造平屋の、もとは自転車さんであった建物を管理している千住ヤッチャイ大学がセルフリノベーションして味のある空間に仕上がっています。 内部にはおもちゃ、本、楽器が沢山。こども心をくすぐります。靴を脱いでさらに進むと奥行は想像より深く、離れの倉庫の屋根の上(もとは物干し)にも順番に昇らせて頂きました。


3へ続く

いよいよランキング写真集作りです。
まち歩きで疲れているはずですが、みんながんばりました。

お疲れ様!千寿本町小学校で皆で一緒にお昼ご飯を食べました。

 予定より少し時間が押してしまい、子供達もお腹が空いてきたようです。

 「あと少しだから頑張ろう。」

  と励まし合いながら何とか千寿本町小学校にゴール。皆、頑張って歩き切りました。


お昼御飯を食べたら早速自分の撮った写真からとっておきを選びます。

 お弁当を皆で食べて、午後からは、自分が撮った写真から、他の人におすすめしたい、とっておきの「おもしろスポット」を5カット選んでランキング形式の写真集を作ります。
 そして、とっておきの「千住いちおしスポット」をイラストで描いていきます。


選んだ写真を貼り込んだら、それを人に伝えるために写真集を作成。まち歩きで疲れているはずですが、こども達の記者魂により見事完成!

 皆、まち歩きで疲れているなか、本当に一生懸命作業しました。予備知識の無い子供達の心をつかむ、千住のまちの景色とはどんなものでしょうか?

 皆の作品ができたところで、各班(2班)ごとに一人ずつ発表をしてもらいました。
 今回のミッションは自分の面白いと思ったものを他の人に伝えることです。皆が自分らしい発表ができたと思います。
 小学校1年生から6年生まで年齢の幅があったのですが、その年齢の子供達が、精一杯思いを込めて伝えようとしてくれている事が伝わってきました。こども達とのまち歩きやワークショップは、私達に「まちの風景」の魅力は、まちの中の時間の積み重ね の中にあることを改めて教えてくれました。

皆、しっかり自分の考えを伝えることができました。
班ごとに一人ずつ発表。

 これから、子供達の作品はギャラクシティに展示され、一生懸命描いてくれた一押しスポットは、ギャラクシティといえまちで協力して制作する予定のMAPに反映されます。
 子供達の一生懸命を、引き継いで良いMAPをつくります。楽しみにしていてください。

 最後に今回も快く子供達に建物を案内して下さった横山様、なかださん、千住ヤッチャイ大学の小日山さん、昨年同様、教室の使用にご尽力頂きました千寿本町小学校の石山副校長様、機材の準備や運営に今年もフルサポートをして頂いた山本さん始めギャラクシティの皆さま、本当にありがとございました。

(千住いえまち/宮島 亨)